画面向かって左手に座っている先生は、あの失楽園の作者で有名な渡辺淳一氏に学位指導したこともある大阪大学の整形外科出身で元札幌医科大学、整形外科の初代准教授の中原正雄先生です。御年85才になりましたが元気にこれからゴルフをするところで、当院の院長がその最期の弟子になります。初代整形外科教授であった、故、河邨文一郎史の時29才で筋肉生理学の専用家として准教授として迎い得られ、その論文数は国内外とも800編を越えます。

 この中原先生が、院長がまだ研究中だった時に、一度だけ、国際学会に連れ出したことがありました。京都府の国際会議場で国際プロスタグランジン学会という生化学学会が行われていましたが、ドクター・ヴェインとサミエルソンというノーベル賞学者を招き入れた盛大な学会でした。学会の合間のインターバルにその国際会議場の窓枠を中原先生は指差し、自分が今までやってきた業績はあの窓枠と窓枠の間に厚さ1ミリメートルのビロードの薄い膜を一枚通せたかどうかの仕事しかしてこれなかったと私にポツリ呟きました。
 その話を、私のもうひとりの指導教官だった、北大整形外科出身の、現在羊が丘病院に在職しておられる薄井正道、当時准教授は、中原先生を評してなんと謙虚なお方と。

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 〜 拝啓〜中原正雄先生 〜
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